報連相は上司たるものが意識すること

報連相の写真

あなたもご存知の通り「報連相」(ほうれんそう)とは「報告・連絡・相談」の略です。

サラリーマンの平社員なら、会社の上司から「報連相をちゃんとしろ」と言われたことが一度や二度はあるのではないでしょうか。

「コミュニケーションスキルを磨く上で報連相は有効だ」と説く識者もいますが、私個人は報連相が大の苦手でした。

同じように報連相に苦手意識を持つ人がいるかもしれません。

本サイトの記事では、報連相を強いる上司の問題と対応についてお伝えします。

報連相の重荷から少しでも解放される手助けになれば幸いです。

1.上司を反面教師にする

部下に報連相の義務を押し付ける上司を、反面教師にすることです。

「自分はあのような上司にはなるまい」と悪い見本とすることで精神衛生上、楽になれます。

例えば、報連相の大切さをどんなに強調されても、「あの上司にはあまり話しかけたくない」と思うことはないでしょうか。

報告すれば「報告が遅すぎる」と叱られます。

連絡すれば「長いからもっと手短に言え」と面倒くさがられ、相談すれば「自分の頭で考えろ」と突き放されます。

それなのに部下の義務であるかのように「報連相をちゃんとしろ」と命令されるのですから、部下としてはたまったものではありません。

「報連相をしなければ」と頭で理解しても、気分は重く沈みがちになります。

「報連相は部下が行う当然の義務である」と考える上司に当たったなら、報連相を強いる上司を反面教師にするしかありません。

そして代わりに「おひたし」と唱えるようにしましょう。

ツイッターで話題になった言葉です。

おひたし

「お:怒らない」

「ひ:否定しない」

「た:助ける(困り事があれば)」

「し:指示する」を意味します。

自分がいつか上司の立場になったとき、部下に対しては「おひたし」を徹底することを誓うのです。

「ほうれんそう」の由来

「ほうれんそう」とは、日本でバブル景気が始まった当時、山種証券の山崎富治社長が著書『ほうれんそうが会社を強くする―報告・連絡・相談の経営学』(ごま書房、1986年刊)で広めた言葉です。

本来は部下の努力義務などではなく、上司たるものが風通しのよい会社をつくるための手段でした。

「上司の状況判断に必要な、部下からの自発的な情報伝達」を習慣的に行わせるためのしつけとして捉えられているが、

そもそも、提唱者の山崎の著書では、管理職が「イヤな情報、喜ばしくないデータ」を遠ざけず、問題点を積極的に改善していくことで、

生え抜きでない社員や末端社員であっても容易に報告・連絡・相談が行える風通しの良い職場環境をつくるための手段として報連相を勧めているのであって、部下の努力目標ではない。   

               -ウィキペディア

本来、上司が報連相をしやすい環境づくりに取り組んでいるかどうかが問われます。

部下を叱り付け、否定し、突き放すような指導をしているなら、上司がいくら報連相の必要性を説いても、掛け声倒れに終わることでしょう。

体験談から振り返る

私が、違う「部署」の後輩から打ち明けられた悩みは、パワハラ気味の上司に報連相の徹底を求められているということでした。

後輩は「気分は最悪です。もう耐えられません」などとグチをこぼしています。

逐一、上司に報告しなければならないことが苦痛のようで、しかも報告したはいいものの上司の判断が遅れたために、ライバル社に先を越されたという事態もよくあって、モチベーションがかなり低下しているようでした。

「分かるよ、その気持ち」と同情するくらいしかできませんでしたが、部下を精神的に追い詰めるような報連相はあってはなりません。

2.まとめ

私たちの周りに報連相を強いるような上司がいるとしたら、当面は反面教師としてやり過ごすしかありません。

「自分は、あのような上司にはなるまい」と固く誓い、できれば「おひたし」の言葉を思い起こすようにしましょう。

そしてあなたが上司の立場になったとき、風通しのよい会社を目指して、部下が気負わずに報連相をすることのできる環境づくりに励むのです。

部下に無理やり報告・連絡・相談を上げさせるのではなく、上司であるあなたが部下のところに「降りて」行って聴くようにしましょう。

そうすれば、強制しなくても部下の方から進んであなたに報連相を行うようになります。

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