会話を盛り上げるコミュニケーションの話題は、相手の自慢話

ロレックス(時計)の写真

引っ込み思案で人見知りの人にとって、友達との会話を長続きさせるのは想像以上のハードワークです。

 

なかなか会話が続かず、会話が途切れたことによって生じる無言と沈黙の時間に耐えられなくなってしまいます。

 

そうなると私たちは焦って、「何かしゃべらなければ」と頭をフル回転させますが、出てくるのは冷や汗ばかり。

 

困って愛想笑いを浮かべたりすることもあります。

 

本サイトの記事では、話題(ネタ)が浮かばないとき、どうしたら盛り上がる会話をできるかお伝えします。

 

実は、盛り上がる会話で大事なことは「面白いこと」を話すことではありません。

 

相手が話したがっていると思われる話題にふれ、聞いてあげることです。

 

1.相手が話したがっている話題とは「自慢話」

 

相手の話したがっている話題と言えば、多くの人は相手が「興味・関心のあること」と考えます。

 

それも一理ありますが、もっとも効果的な話題は相手が「自慢に思っていること」です。

 

相手の自慢話を引き出すことが、もっとも会話を盛り上げます。

 

私たちは「自慢に思っている」を聞かれると、快感を覚えて有頂天になります。

 

「興味・関心のあること」は、しょせん二の次でしかありません。

 

「興味・関心のあること」と「自慢話」のどちらかを話せと言われたら、あなたはどちらの方が話しやすいですか。

 

例えば、あなたの「興味・関心のあること」がオンラインゲームだとします。

 

一方で、「自慢話」はオンラインゲームの祭典で、優勝したことだとします。

 

友人から最近はやりの「オンラインゲーム」の概要について聞かれるのと、あなたがオンラインゲームの祭典で優勝したことを聞かれるのとでは、どちらの方が話しやすいでしょうか。

 

恐らく優勝したときの自慢話を語る方が、口も滑らかに動くに違いありません。

 

人は自慢話を聞いてもらいたい

 

あなたが、ロレックスの高級腕時計をはめていたとします。

 

奮発して購入しただけに、自慢したくてなりません。

 

けれども、自分から友人にひけらかすのはためらわれます。

 

そんなとき、友人があなたの腕時計に気付いて「あれ! その時計、もしかしてロレックス?」と聞いてきたらどうでしょう。

 

あなたは「実はそうなんだ。よく分かったね」などと言いながら、喜びを隠しきれず勢い込んで話し出すに違いありません。

 

人は「自慢に思っていること」を聴かれると雄弁になります。

 

相手が自慢に思っているであろうことを探せ

 

さて、コミュニケーションの達人は、相手が「自慢に思っていること」を探し当てるのが上手です。

 

相手の「自慢話」を切り口に、会話を盛り上げることができるからです。

 

会話では相手が「自慢に思っていること」を探り出しましょう。

 

自慢話にふれてあげるなら、相手は十中八九喜びます。

 

こうなると、相手はあなたの術中にはまったも同然です。

 

 

「自慢話」に気付いてあげるのが思いやり

 

相手が「自慢に思っていること」を探し当てましょう。

 

努力すればできるようになります。

 

相手を観察するクセを身に付けることです。

 

相手の自慢に気付いてあげることが、何よりもの「思いやり」です。

 

人は、常に「承認欲求」があります。

 

「承認欲求」とは、「自分が価値ある存在と認められ、尊重されることを求める欲求」を指します。

 

相手の自慢話にふれることは、相手の「承認欲求」を満たすことにつながります。

 

「あなたは価値ある存在で、尊重されるべきですよ」と伝えていることになります。

 

だから「思いやり」なのです。

 

承認欲求を満たしてあげよう

 

例えば、あなたが友人の家に初めて遊びに行くと、友人の部屋には賞状や盾が飾られていたとします。

賞状と盾

 

段ボール箱にしまっておくこともできたはずですが、壁や棚にズラーっと並べられていたとします。

 

一体何のためか、分かりますか。

 

置く場所がないため?

 

違います。

 

自慢したいからでしょう。

 

友人は賞状や盾を自慢に思っているからこそ、目につく場所に展示しているのです。

 

だったらあなたがすべきことはただ一つ。

 

「すごいね。これだけの賞状と盾。一体何の賞をもらったの?」と質問することだけです。

 

友人は「よくぞ気付いてくれました」とばかりに、得々として語りだすに違いありません。

 

「無関心」は冷たい

 

私たちは、残念ながら他人の自慢話にはあまり興味がありません。

 

大抵自慢話と分かれば、「嫌味なやつだ」として耳にシャッターを下ろします。

 

でも、できる範囲で自慢話に付き合いましょう。

 

相手の承認欲求を満たすことができるからです。

 

わざと相手の自慢話をさえぎったり話の腰を折ったりすることは、冷淡すぎます。

 

愛の反対は無関心

 

1997年に87歳で亡くなったマザー・テレサは、インドの極貧の人々に手を差し伸べたカトリック教会の修道女ですが、「 愛の反対は憎しみではなく無関心」と語りました。

「無関心」は「憎しみ」よりも、さらに罪深いものだということです。

 

考えてみれば、相手の「自慢に思っていること」を無視することは、相手の承認欲求を踏みにじる行為です。

 

つまり「無関心」と同義です。

 

愛のない仕打ちと言えるでしょう。

 

相手の変化に気付けるようにしよう

 

例えば、あなたが女性なら、デートのため、おしゃれなヘアースタイルに変え、かわいい洋服を身に着けたとします。

 

どんな気持ちになりますか。

 

「『かわいい』と言ってもらいたい」「認めてほしい」といったところでしょうか。

 

ところがやってきた彼氏は、髪型にもファッションにもまったくふれません。

 

あなたは「私に関心がないのかなぁ」と思って、少し落胆するはずです。

 

あるいは、しびれを切らして「ねえ、この服どう? 髪を切ったけど似合う?」と尋ねるかもしれません。

 

変化に気付いてもらえないと、人は不満を感じます。

 

言い換えると、 関心を持ってもらえないと、人は不満を感じます

 

一方で今度は、あなたが男性だとします。

 

念願の高級外車を購入しました。

 

ベンツ

 

スポーティーでツヤのある新車は、見ていてホレボレします。

 

新車を眺めながらニンマリしているところに、友人がやってきました。

 

その友人は、玄関前に止めてあるピカピカの新車を気付いてか気付かないでか、関心を持とうとしません。

 

車について一言もふれないのです。

 

あなたはどう思いますか。

 

「おいおい新車だよ。驚かないの?」と不満を感じるはずです。

 

下手をすれば、友人との人間関係が悪化する可能性すらあります。

 

 

人間関係を良好に保とうとするなら、 相手が「自慢に思っていること」に気付き、ふれてあげることが欠かせません。

 

あなただからこそ、自慢話を聞いてあげることができるのです。

 

相手の自慢のポイントを見つけたら、即座に質問してあげましょう。

 

ふれずに無視するなら、あまり愛のある行為とは言えません。

 

2.相手の「自慢話」を深掘りしてあげよう

 

「自慢話」にふれることは重要ですが、深掘りしてあげることはもっと重要です。

 

うわべだけのホメ言葉にならないよう、相手の「自慢話」にとことん付き合うことは、会話を盛り上げる上では欠かせません。

 

私たちは、本能的に口先だけのお世辞やおべんちゃらを見抜きます。

 

そして軽薄なお世辞は、多くの人に嫌われます。

 

だからこそ、あなたが率直に「すごい」「素晴らしい」と思ったことについては、どんどん深掘りしましょう。

 

「質問」を重ねるのです。

 

なぜ「質問」を重ねる必要があるのでしょうか。

 

人は「自慢に思っていること」について「質問」されることが快感だからです。

 

質問されると心地よい

私が尊敬する「営業の神様」、加賀田晃氏は自宅の庭に黒川温泉(熊本県)をマネて、大きな露天風呂を作ったそうです。

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露天風呂

 

その加賀田氏の豪邸には、よく飛び込みのセールスマンが訪れると言います。

 

大抵は、すぐに断って帰ってもらうそうですが、ある条件を満たせば、話を聞くことにしているそうです。

 

その条件とは何か――。

 

質問をされることです。

 

あなたが逆にセールスマンの立場だとしたら、加賀田氏の自宅の庭にある露天風呂に気付いて 質問をすることです。

 

もしもあなたが「あそこに見えるのは何ですか」と聞こうものなら、加賀田氏は間髪を入れず喜んで答えます。

 

そして露天風呂を一通り案内し、ライトを点けたり、BOSEのスピーカーでさりげなく音楽を流したりするそうです。

 

あなたが感心して、あれこれ加賀田氏に質問するとします。

 

それだけで加賀田氏は、十分に満たされるようです。

 

承認欲求が満たされた加賀田氏がつぎにすることは何か――。

 

セールスマンであるあなたの話を、今度は加賀田氏の方から聞いてあげることにほかなりません。

 

加賀田氏は、ろくに商品説明も聞かずに「買う」と言うそうです。

 

人を言いなりにさせるほど、相手の自慢に思っていることにふれて聞いてあげることは効果的です。

 

3.まとめ

 

会話を盛り上げる鉄板のネタは、相手の「自慢話」です。

 

これは間違いありません。

 

相手が「自慢に思っていること」に気付き「質問」を重ねるなら、会話が途切れて気まずくなることはありません。

 

逆に「質問」を重ねれば重ねるほど、相手は恍惚(こうこつ)の境地へと舞い上がるでしょう。

 

たとえ会話の9割が、相手の自慢話で占められていたとしても構いません。

 

あなたがわずか1割しか話さなかったことにも十分意味があります。

 

不思議なことに、自慢話を語り尽くした相手は「いやぁ、 あなたの話は何て面白いんだ!」と感激すること請け合いです。

 

私たちは、相手が「自慢に思っていること」について「質問」を重ねるべきです。

 

相手が「自慢に思っていること」をさらに深掘りしてあげるなら、相手の喜びはピークに達するでしょう。

 

自慢話こそ鉄板のネタです。

 

会話が盛り上がることは間違いありません。

 

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不遇の就職氷河期世代。