作り笑顔やあいそ笑いでも大いに結構

作り笑顔やあいそ笑い

現在、一時的にカスタマーセンターでお客様の不満を調査する仕事をしています。

 

一般的に顧客満足度調査と呼ばれるものです。

 

ヒアリングをしていて気付いたのが、「店員の笑顔がなかった」という不満の多さです。

 

特に20代の男性から多く聞かれました。

 

お客様が、接客業のスタッフに求める「笑顔」レベルが上がっているということでしょうか。

 

 

私が、業界紙の記者だったとき、同じ事務所に相性の悪い女性事務員がいました。

 

得意先の受付嬢の微笑みが素晴らしかったことを伝えると、その事務員が

「私は愛想笑いが、不自然だから嫌いです。自分では絶対にしたくありません」

と言っていたのを覚えています。

 

このあたりのくだりは、以下の関連記事に載せています。

 

笑顔

 

なるほど愛想笑い、作り笑顔は、不自然に見えることがあります。

 

口角だけが上がって、目の周りの筋肉は動いていない場合があるからです。

 

このため、目が笑っていないと指摘されることがあります。

 

だからといって、愛想笑いや作り笑顔を全否定していいのでしょうか。

 

私は、YouTube講演家の鴨頭嘉人氏の話を聞いてから、「作り笑顔や愛想笑いでも大いに結構」と思うようになりました。

 

あなたはどう思いますか?

 

感動したスタッフのスマイル

 

5年くらいまで、マクドナルドの店舗のメニュー表には「スマイル・0円」と記されていました。

 

笑顔も立派なサービスの一環と受け止めていたからでしょう。

 

現在は、マックデリバリーのメニューに「スマイル」が載っています。

北海道はマックデリバリーのサービス提供エリアではないため、確認はできませんが、この「スマイル」も「0円」のようです。

 

 

マクドナルドの店長だった鴨頭氏は、愛想笑いや作り笑顔を肯定します。

 

鴨頭氏は、自身のYouTube動画の中で、こんな趣旨の話をしていました。

 

 

 

スターバックスの店員は、いつも笑顔を見せる。

 

ところが店員だって人間。

 

上司に直前まで仕事で叱られたかもしれない。

 

彼氏とケンカをして不機嫌だったかもしれない。

 

それでも、お客様の前に立つと、笑顔で「いらっしゃいませ」と出迎える。

 

いったいこの店員は、だれのために笑っているのか。

 

自分のためか。

 

違う。

 

お客様のためだ。

 

愛想笑いや作り笑顔は、あくまでも相手のためにしてあげるものだから貴い。

 

 

スターバックスの店員について話している動画をすぐに見つけられなかったため、趣旨だけ記しました。

 

確かに、スターバックスの店員について私も印象に残った思い出があります

 

2014年1月に旅行で石垣空港に行ったときのことです。

 

待ち時間をつぶすため、コーヒーでも飲んで休んでいようと思いました。

 

空港内には、スターバックス石垣空港店があります。

 

グランデサイズのドリップコーヒーを注文したところ、一流のスマイルを伴った接客を受けました。

 

もう5年以上前のことですが、女性店員の感じの良いスマイルは今でも忘れられません。

 

ツイッターにも、スタバの店員の接客を評価するツイートが流れていました。

 

俺スタバに400円くらいしか払ってへんのに
店員さん丁寧すぎるねん

笑顔で出迎えてくれるし俺の注文覚えててくれてるし

机も椅子も綺麗やしゆっくりできるし
客からしたら日本のおもてなし精神はほんま神

 

まったく同感です。

 

私が石垣空港店で受けた接客は、「神対応」とでも呼べるものでした。

 

若い女性ばかり笑顔を求められて差別

 

女性店員の笑顔や接客のすばらしさを、40代の知り合いの女性に伝えたところ、「若い女性にばかり笑顔を強要するのはおかしい。若い女性が気の毒だし、男女差別だ。勘違いした男性が出てきてもおかしくない」と答えました。

 

考えてみれば、石垣空港店の店員は、若い女性でした。

 

 

笑顔で接客されれば、特にお客様が男性の場合、「この店員は自分に気があるのかな」と勘違いしそうになることがあります。

 

男とは単純な生き物です。

 

「この娘(こ)は自分に気があるのかな」と年甲斐もなく、ドキドキしてしまうのです。

 

中年オヤジは特に勘違いしないよう、自戒する必要があります。

 

とはいえ、強要されているかというと、それは的外れです。

 

男女差別というわけでもないでしょう。

 

店員が男性であっても、やはり仏頂面だと嫌われます。

 

求められるのは、男性・女性にかかわらず、お客様を気持ちよくさせるスマイルです。

 

 

昨年の一時期、常連客として通った「ガスト 札幌本郷通店」には、愛想のよい若い女性店員がいました。

 

 

顔を覚えられたためでしょうか。

 

店舗に入って目が合うと、その女性店員からすぐに笑顔が返ってきます。

 

単なる営業スマイルだと自分に言い聞かせましたが、まるで待ち構えていたかのように目が合い、そして笑顔が返ってきます。

 

笑顔を向けられたときは、いい歳をした中年オヤジがドキドキしました。

 

その若い店員は、きっとどのお客様に対しても笑顔で接客しているに違いありません。

 

当時の同僚が朝早くガストを利用したところ、年配のお客様にしつこく話しかけられているその女性店員を見かけたそうです。

 

このように唯一心配なのは、勘違いした異性の来店客から絡まれることです。

 

 

 

ともかくスタッフが男性であろうと女性であろうと、若年者であろうと年配者であろうと関係ありません。

 

愛想笑い、作り笑顔、営業スマイルは大いに結構です。

 

自分のためにしているわけではなく、他人に向けて振りまいているものだからです。

 

私がお客様の立場だったら、無表情で接客されるより、はるかにマシだと感じます。

 

 

まとめ

2006年の冬に、ハワイのオアフ島ホノルルに身内の挙式のため、訪れました。

 

マクドナルドではない、地元のハンバーガー屋で商品を注文したとき、日本のサービス業における接客レベルが、いかに高いかを感じました。

 

店の女性スタッフの対応が、最悪だったからです。

 

そのスタッフは、まるで忙しいことに怒っているかのような表情をしています。

 

むっつりして「ああ、忙しい。何でこんな仕事をしなきゃならないの」とでも言いたげでした。

 

海外では、愛想笑いや作り笑顔をする文化がないのか、と思ったほどです。

 

 

冒頭の話に戻ります。

 

最近、どの業態の販売店であっても、スタッフに笑顔があるかないかについて、消費者側がより敏感になっているように感じます。

 

店員を見て「無愛想で不愉快だ」と感じるセンサーが敏感になっているのです。

 

店員の「無愛想、無表情」に対する許容度が低くなっている、と言い換えることもできます。

 

お客様に対して向けられた仏頂面を、だんだん許せなくなっているのです。

 

こうした無愛想や無表情、仏頂面は、顧客満足度を下げる要因になっていることを忘れてはなりません。

 

時代は、無愛想に寛容でなくなったと言ったら言い過ぎでしょうか。

 

 

私は「作り笑顔や愛想笑いでも大いに結構」だと考えます。

 

多少不自然であったとしても構いません。

 

愛想笑いや作り笑顔でも、あった方が断然、好印象を与えられます。

 

結果として顧客満足度の向上にもつながるはずです。

 

 

それでもあなたは、作り笑顔は不自然だからイヤだと思いますか。

 

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