独身・ワンルームなら圧倒的にPontaでんきがお得
auの携帯電話サービスを提供するKDDI株式会社。このKDDIが2022年7月1日に「auエネルギー&ライフ株式会社」を設立。現在、KDDIの持ち株会社であるこの「auエネルギー&ライフ株式会社」が各種電気サービスを提供している。
KDDI系の電気サービスで筆頭に挙がるのが「auでんき」。知名度が高い。auショップに足を運んだことのあるユーザーなら、必ず一度は勧誘される。
一方で、「auエネルギー&ライフ株式会社」は、BIGLOBEでんきやPontaでんきといった別ブランドのでんきサービスも提供している。
サービス自体の中身はほぼ一緒。電気代も変わらない。
ポイント還元では、Pontaでんきがお得
で、何が違うのかと言うと、ポイント還元のお得さが違う。
もし、あなたが独身・ワンルーム住まいなら、迷うことなく「Pontaでんき」を推奨する。何しろ、Pontaでんきは電気代にかかわりなく、毎月300ポイントが付与されるからだ。
1年間だと、「300ポイント×12ヵ月=3,600ポイント」。
3,600円分がお得になる。電気代を3,600円安くしたようなものだ。
auでんきとBIGLOBEでんきだと、こうはいかない。
こちらは電気代によってポイントの還元率が異なってくる。
ともに、月々の電気代が5,000円未満ならポイント還元率は 1パーセント、5,000円以上8,000円未満ならポイント還元率は 3パーセント、8,000円以上ならポイント還元率は 5パーセントとなる。
電気代を7,999円使う家庭なら、還元されるポイントは、約240ポイント。
電気代を8000円使う家庭なら、還元されるポイントは、約400ポイントとなる。
auでんきもBIGLOBEでんきも、auやBIGLOBEのサービスを利用して初めて上記のポイント還元率が適用される。
他社携帯電話を利用していたり、他社インターネットサービスを利用していたりすると、上記のポイント還元率が適用されないので注意が必要。
ファミリー世帯ならBIGLOBEでんきがお薦めか?
一般的にファミリー世帯で、電気をよく利用する家庭なら、auでんきやBIGLOBEでんきの方が「お薦め」ということになるが、事はそう簡単ではない。
落とし穴があることを見落としてはならない。ポイント還元率に潜む “ 狡猾な罠 ” とも言える。
ポイント還元率の計算に潜む “ 狡猾な罠 ”
赤字で囲った部分が「※」印の一文が要注意だ。
「燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金、消費税相当額を除いた金額です」とある。
そう、ポイントが適用される電気代とは「燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金、消費税相当額を除いた金額」となる。
われわれは、電気代として8,000円の請求があれば、ポイント還元率も 5パーセントになると安易に考えるが、そうは問屋が卸さない。
8,000円とは、あくまで「燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金、消費税相当額」が含まれての金額となる。
だから、「燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金、消費税相当額」を除いた、いわば “ 純粋な ” 電気代は、5,000円台であることもあり得る。
電気代の請求は8,000円だったとしても “ 純粋な ” 電気代は、5,000円台。とすれば、ポイント還元率は、せいぜい 3パーセントになる。
ちなみにウクライナ情勢などを受けて、電気代が高騰している昨今、燃料費調整額も上がっている。
一般的な「従量電灯B」プランを使っているとすれば、燃料費調整額は1kWh当たり「3円66銭」(2022年9月分)。4月当初は「1円40銭」だったから3倍近く跳ね上がっている。
毎月200kWh電気を使っているとすれば、「200kWh×3.66円=732円」にもなる。
以下は、北海道電力のサイトから「従量電灯B」(20アンペア)の契約で月に「217kWh」の電気を利用したと仮定して料金を試算したもの。
請求金額は 8,035円だが、「燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金、消費税相当額」が含まれての金額となる。
では、auでんきやBIGLOBEでんきで、ポイント還元率が適用される “ 純粋な ” 電気代はいくらになるだろうか。
以下のように計算すると、“ 純粋な ” 電気代は 5,903円。
Pontaポイントの還元率は 3パーセントなので、約 177ポイントがもらえることになる。
いかがだろうか。少なくないだろうか。
電気代で8,000円以上の請求があるのに、還元されるのはたったの177ポイント。
だったら、Pontaでんきを使って、電気代にかかわらず一律に300ポイント還元された方がよくないだろうか。
※ただし、ファミリー世帯で、月々の電気代の請求が20,000円近くあるというなら、話は別。auでんきやBIGLOBEでんきの還元を受けた方が、お得になる。
8,035円-748円(再生可能エネルギー発電促進賦課金)=7,287円
7,287-794円(燃料費調整額)=6,493円
6,493円-590円(消費税相当額)=5,903円